2015/3/13
距離:22km
具志川→伊計島(いけいじま)
波平オジーとの別れ
昨日の記憶を飛ばしたまま目を覚ますと 「おはようさん」 オジ―の優しい声がします。
時計に目をやると8時半! おっと初日から寝坊です!
波平オバーの
「あなた6時に出発します!」って 言ってたわよね?
という冷静なツッコミに背筋を伸ばしながら 急いで荷物をまとめて9時過ぎに出発!!
出発前、波平オジーは僕の自転車と荷物を見て 「それじゃあ、落ちるやっさー」と 頑丈そうなロープで荷物をガッチリ固定してくれました。 さすが漁師!!
オジ―とオバーに見送られながら 旅の2日目から涙の出発。
まずは沖縄の遺跡 「勝連城跡」に。
沖縄の歴史に興味が溢れてきたのと同時に、 城の高台から今日の目的地 「伊計島」がうっすらと見え、
二日酔いの憂鬱さも 青い海と空に溶けていきました。
絶景の伊計島
うるま市から平安座島、宮城島と 海をかける道「海中道路」を走り、 ついに伊計島へ。
この海中道路、日本縦断の旅の中でも 指折りの素晴らしい道でした。
ぜひ、沖縄旅行をお考えの方におすすめしたい ドライブコースです! (3月でも半袖で走れました)
特に、島と島を渡りながら走っていく冒険感、 「次の島は!?」というワクワク感が たまりませんでした。
ビーチでのんびり
伊計島キャンプ場に到着!
ビーチの受付で「キャンプします!!」と
高らかに宣言すると
ハンサムなおっちゃんは びっくりした顔をしていました。
あれは完全に 「なんくる、ある」感じでした。
さすがに3月にキャンプをする人は いないようです。テントを張り、のんびりくつろぎます。
ああ、沖縄の海って どうしてこんなに綺麗なんだろう。
海の色、波の音、雲のかたち
そのハーモニーというか、何というか、 とろけるような心地よさで
「死ぬまでずっとこうしていたい」
そんな気持ちになります。
誰にも邪魔されない、
ひとり旅のゆっくりと流れる時間を満喫しました。
嫉妬
幸せな時間はそう長くは続きませんでした。
びっくりするくらいお美しい、 女性ダイバーのお二人が僕の前に現れました。
濡れた髪をなびかせ、 振り返ってニコッと微笑む…
ああ、 今夜は僕と北海道から持ってきた おにぎりを食べないか… (心配性の母が出発時10個のおにぎりを持たせた)
なんて考えていたら、 二人の女性ダイバーは遠くの男の方へ行ってしまいました。
どうやらシュノーケリングツアーの ガイドをやるみたいです。
しかし、その男どもが許せませんでした。
(普段はパソコンを分解する実況解説動画を Youtubeにあげていそうな、小太りメガネの男ども。)
女性ダイバーの指示に対する 返事のスピードが半端じゃない!!
ああ!!楽しそう!!!!
飛び交う笑い声…
僕は落ちていた貝殻を投げつけそうに なりました。
正直に言います。
本当に羨ましかった…
僕はそっとビーチを離れ、 ひとり、自転車を磨きにいきました。
沖縄そば
寂しい心に
あたたかい
沖縄そばが染みました。
相棒
笑ってください。 ひとりの旅路、
寂しい兄を気づかい、 妹がピングーのぬいぐるみを持たせてくれました。
へっへっ! 僕にはピングーがいるじゃないか!!
パソコン分解実況解説野郎! 残念だったな!
涙が頬をつたいました。
元気を出して
その後、元気を出すために 伊計島を散策しました。
小さな島ですが どこから見る景色も絶景ばかりでした。
そんなこんなで夕暮れどき…
日没とともにビーチが閉鎖され、 管理人のおっちゃんも帰ると 完全に僕ひとりになりました。
奥田民生の『さすらい』なんか口ずさみながら 静かに波音たてる海を眺めていました。
そっと、家族の顔が浮かびました。
寂しいだなんて、言ってたまるか、まだ2日目だ…
いつものありふれた自分の毎日が 恋しく思えました。
こんなところまで来てしまった…
静かにこだまする 自分の心臓の脈打つ音、
寂し気な波のメロディ、
旅にはこんな日だってあるのです。
さて、 冒険はまだまだ続きます!!
明日はロングライドになりそうです。
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