女性ひとりで世界一周に挑戦した 素敵な後輩からバトンを受け取っていました。
どんな旅だったのだろう。 聞いてみたいな。
「ブックカバーチャレンジ」 ルールは熟読しました。
が、ごめんよ、 僕には無理だ。本が好きすぎるんだ!
内容について語らないのも無理だし、 7冊に絞ることも無理です。 だからできません。
全く別のチャレンジとして、 「ブックだいすきチャレンジ」というのに 独自に挑戦したいと思います。
▼ルール
・好きな本について好きなだけ語ってもよい。
・何冊でもいい。
・チャレンジを見守ってくださる方は 熱い長文を読まされることになって可愛そう。
いいねを押して「おつかれさんだなも!」というリアクションをすることで
しっかり読んだこととなる。
・7日間ももたない、疲れる、一度きり。
・バトンは落ちている。挑戦したい人は自由に拾って好きなようにしていい。
1. 『自然のレッスン』
北山 耕平 太田出版
「自然に生きるとは何か」
食べること、息をすること、道具や身のまわりのもの、
シンプルに、ていねいに生きることの大切さを
教えてくれる一冊。
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▼この本について熱く語ること
世界にはさまざまな善悪や、
こたえが見つからないような問題があると思います。
身近なあなたの悩みについても。
そういったものと向き合うとき、
ぼくは「自然であるかどうか」が大きなヒントになると感じています。
そして、自然であることが最も美しいと感じます。
この本をひらくと、
ふわっと優しい気持ちになる。
地球へのリスペクトが湧いてくる。
そっと、手にとれる場所において
一緒に暮らしていきたい、
そんな一冊です。
2. 『星の王子さま』
サン・テグジュペリ
内藤 濯=訳 岩波書店
(河野 万里子=訳 新潮文庫も素敵です)
もうぼくが語るまでもありませんね。
こんなにも美しく、ロマンティックで、
そっと心のまん中に、大切なことを
語りかけてくれる物語が他にあるでしょうか。
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▼もういいよという声を無視して
この本について熱く語ること
「砂漠が美しいのは、
どこかに井戸を隠しているからだよ」
「家でも、星でも、砂漠でも、
その美しいところは、目に見えないのさ。」
そんなやりとりをして、
星の王子さまは…。
ああ。
生きていると形あるものばかりに
とらわれてしまうものです。
本当に大切なものは目に見えない。
もっと透明に澄んでいて、
もっと深いところで、
感じるものなのだと思います。
そして、
王子さまが大切にしていた薔薇をめぐる一節。
これがあまりに美しく、
生きることの核心をつくので、
ぼくはもう感動のあまり
この本を食べそうになりました。
“あの薔薇はそこらへんの薔薇とは違う、
この世にひとつしかない花だ。
あなたが大切にしたから。”
というようなことを言う。
ぼくはおもう。
たくさんの人がいる。
誰かを大切に思う。
たくさんの中のひとりだった誰かが、
いつしか、かけがえのない人になる。
かけがえのないあなたがいる世界を
たまらなく愛おしく思う。
世界が輝きだすから、
そこに生きる自分すらも
なんだか大切に思えてくる。
家族でも、恋人でも、友人でもいい。
これが、愛するということの
美しさなのではないかと
ぼくは勝手に考えています。
そんなことに気づかせてくれるのが
『星の王子さま』という本です。
パクッ!
3. 『旅をする木』
星野 道夫 文春文庫
アラスカの美しい自然と
そこに生きる命を写し続けた写真家
星野道夫さんの言葉たち。
ページをめくると、
アラスカの風が頬を撫で、
波の音が聞こえる。
今、この瞬間にも、
この星のどこかで
こんなにも美しい時間が流れているのだと
気づかせてくれる一冊。
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▼この本について熱く語ること
ぼくが最も尊敬する写真家の星野さん。
忘れてしまいかけている地球の姿を
そっと教えてくれる彼の写真は見事だけれど、
ぼくは星野さんの言葉がたまらなく好きです。
言の葉のひとつひとつが
美しい若葉のようであり、紅葉のようである。
そっと手にとって
五感いっぱいに感じたい言葉が
この本の中には詰まっています。
ポケットに入るようなサイズだけれど、
この本は美しくて優しい、
大きな木みたいだ。
4. 『二十億光年の孤独』
谷川 俊太郎 集英社文庫 宇宙にぽつりと浮かぶ星のよう… 幻想的できれいな詩集。 大切な日の朝に、 そっとページをひらきたい そんな一冊。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ▼この本について熱く語ること 「詩」という言葉の芸術の美しさを ぼくは谷川さんの作品に教えてもらいました。 本を読むことは ひとつの川を渡る旅だと思います。 その川を、感動しながら、想像しながら、 渡っていく旅。 説明的文章や小説は 川に橋をかけるように、 ひと漕ぎひと漕ぎ、船をこぐように、 言葉を紡いでいくものだと感じます。 一方、詩というものは、 川の中に飛び石だけが置いてあるイメージ。 言葉はそこにあるのだけれど、 たっぷりと流れる余白や余韻の響きの中で、 ひたすらに想像する。 そこにある言葉と、 あなたの中から湧き上がる想像、 その化学反応によって、 川は無限に広がり、 いつしか宇宙になる。 そのすべてをまるっと愉しもうよ、 というのが詩の素敵なところであり、 この詩集の魅力であると ぼくは思うのです。
5. 『日本百名山』
深田 久弥 新潮文庫
日本にある100の山を
美しい言葉で綴った紀行文。
深田久弥さんの言葉には、
山に対するリスペクトと、
その山とともに生きてきた人たちへの
リスペクトがある。
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▼この本について熱く語ること
この一冊を書き上げるために
いったいどれくらいの山を登ったのだろう。
そんな深田さんの言葉だから、
こんなにも豊かに山の魅力を
表現し切っているのだと思います。
たとえば、
山に名前があることを
ぼくらは何ら不思議に思わないけれど、
歴史やそこに暮らす人々との関わりの中から
その山のことを紐解いていくのです。
地球が生み出した地形という芸術と、
人間の営みとの物語、
このかけ算こそが「山」であり、
その奥深き美しさなのだと
教えてくれる一冊です。
山好きな人はぜひ手にとってみてください。
登山がもっと楽しくなります。
6. 『アルケミスト』
パウロ・コエーリョ
山川紘矢・山川亜希子=訳
角川文庫
羊飼いの少年が宝物を探して
壮大な旅をする。
澄みきった砂漠の世界の冒険
さまざまな出会いや別れ、
少年の発見の数々。
夢をみることの尊さに
気づかせてくれる
魔法のような一冊。
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▼この本について熱くなりすぎて語ること
「旅人たちは私たちの土地を見て、
自分もずっとここに住みたい、と言うのだよ」
そんな父の言葉を跳ね除け
少年は旅に出る。
ぼくは少年の決断に、
ガッツポーズをしたくなる。
「いいぞ、少年!」って。
自分が今立っている場所が
どれほど素晴らしいか知るには
やはり旅がいい。
効率優先至上主義の現代に生きるぼくらは
最短ルートを求めがちです。
けれども最短ルートで向かうことが、
最も幸せかどうか、分かりません。
最短ルートで駆け抜けて
たどり着いたとき何も感じないのでは
それはむしろ不幸です。
まだばかやってるぼくでさえ、
段々大人になってきました。
大人は「こうだぞ」って最適解を
教えてしまいますよね。愛ゆえに。
最近、気をつけています。
二十歳で自転車の旅に出たときのこと。
沖縄から鹿児島に向かうフェリーの中で
出会ったおじさんが言っていた。
「無謀な旅をする。
君のような若さが何よりも素晴らしいし、尊い。
最高なんだよ」
眼を輝かせていました。
最近になってやっと、
その意味がわかってきました。
砂漠の旅の果て、
ついに少年が悟ります。
「少年は風の自由さを
うらやましく思った。
そして自分も同じ自由を
手に入れることができるはずだと思った。
自分をしばっているのは
自分だけだった。」
旅をすることの素晴らしさ、
夢をみることの美しさ、
こんなに素敵に届けてくれる作品を
ぼくは他に知りません。
7. 『大地の詩』
前田 真三 講談社
美しくながれる
北海道の美瑛の丘の春夏秋冬。
日本の風景写真の第一人者が撮りためた
266枚のベストショットが詰まった
贅沢すぎる写真集。
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▼この本について熱く語ること
春、夏、秋、冬、
日本の「四季」というものが
こんなに美しいのかと気づかせてくれる一冊です。
ぼくは一枚の写真を眺めながら、
どんな風が吹いていただろう、
どんな興奮とともにシャッターをきったのだろうと
想像します。
光と陰、
美瑛の美しい景色たち、
奇跡のような瞬間瞬間、
写真の魅力を鮮やかに表現した見事な写真集です。
写真好きな方はぜひ、
一度手に取っていただきたい作品です。
風景写真の勉強にもなりますし、
何より、至極の癒しです。
8. 『The Journey』
四角 大輔・TABIPPO いろは出版 「旅に出て、本当に人生は変わるのか?」 カッコよすぎる14人の旅人やアーティスト、 素敵な四角大輔さんとが綴る原体験の旅と言葉たち。 ページをめくれば勇気が湧いてくる一冊。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ▼この本について熱く語ること ぼくが憧れる素敵すぎる方々が、 自分の生き方をつくった原体験の旅を語ります。 カッコいいあの人も、 やっぱり失敗したり、恥をかいたり、 でも、 だからこそ素敵なんだなと、 胸が熱くなり、エネルギーが湧いてきます。 そして、 実際に会ってみると、 あたたかさに溢れていて、 とってもピュアな方ばかりでした。 だからこそ、 夢に対しても純粋に熱くて、 まわりの人に勇気を与えている。 この本に載ることが ぼくの夢です。 「よしっ、やるぞ!」という エネルギーが欲しい方には とにかくオススメの一冊です。
9. 『人生やらなくていいリスト』
四角 大輔 講談社+α文庫
「現代社会を生き抜くためのミニマム仕事術」
表紙の一文からは想像もできないほどに、ストーリー溢れ、情熱的な一冊。
シンプルに、パワフルに、
生きることを教えてくれる手紙のような本です。
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▼この本について熱く語ること
四角さんの本はすべて読みました。
どれも大好きだけれど、
この本が一番、
四角さんの人間性が見えて、
熱いエネルギーに溢れているなと感じます。
きっと、
一番赤裸々に人生の中の物語を
語りかけてくれる本だからです。
元プロデューサーの四角さん。
「CDをつくることは環境によくない、
だから、ぼくは絶対に中途半端な作品は世に出さない」
船でお会いしたとき、
そう語っていました。
地球にも、人にも、
リスペクトが深い四角さんだから、
本はやっぱり素敵だし、
手に取っただけで嬉しい気持ちになります。
愛に溢れた一冊なので、
この本はプレゼントにもいいなと思います。
10. 『この世界で死ぬまでにしたいこと2000』
TABIPPO ライツ社
絶景、オススメの体験、
186カ国の旅情報が詰まった夢の大事典。
眺めているだけでワクワクが止まらない
宝箱のような一冊。
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▼この本について熱く語ること
教室に置くと、
子どもたちに一番人気の本。
186カ国の旅情報が載っているのは
もちろんすごいけれど、
ぼくの好きなポイントは巻末の
「死ぬまでにしたい100のことリスト」。
空欄になっていて100個
書き込めるようになっています。
子どもに負けないくらい夢をみてるぼくに、
このページを読んだ子どもが、
「こうすれば叶うと思います!」
なんてアドバイスしてくれたり、
書いてみることで不思議なくらい
あっという間に実現した夢もあります。
考えているだけでは夢は果てしなく思えるけれど
口にして、表現して、行動していけば、
本当に叶うのだと、
この本があったから
気づけたのかもしれません。
「口に十かいする」と書いて
「叶う」という字になるもんな...
子どもたちの取り合いになるくらい、
素敵な一冊です。
11. 『旅詩 TABIUTA』
KEITA OKUHIRA 旅きち出版
すみません。
最後は自分の本を紹介してみます。笑
落ち着いたらちゃんと発表しようと
考えていますが、
1年かけて作ってきた写真集が
ついに完成しました。
A4サイズの大きな写真・詩集です。
世界の冒険と、ぼくの人生のすべてを
表現しきった渾身の一冊になっています。
そう、
遺書を書くような気持ちで
完成させました。
たくさんの方に届けたくて、
またほぼ原価の限界価格に挑戦するのですが、
写真が大迫力なために、
3000円くらいはかかってしまいそうです。くそう!
この本は、
1日でもはやく、
世界中の人々が笑って過ごせる日がくること、
そして、あなたが自由に旅に出れる日が
戻ってくることを願ってつくりました。
ぜひ、手にとって
TABIUTAの冒険に出かけてみてはいかがでしょうか。
出発したい方はご連絡ください。
今度はあなたの「ブックだいすきチャレンジ」で『旅詩』について熱く語ってくれたら嬉しいです。
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今日は4000字を超える
「ブックだいすきチャレンジ」を読んでくださり、本当にありがとうございました。
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